紙のリサイクルの大切さ。メリットや流れについて
近年ペーパーレス化は進んできていますが、それでも紙は私たちの生活にとって欠かせないものです。そして紙は元をたどれば木材からできているので、古紙を簡単にゴミとして捨ててしまうことは、貴重な森林資源を浪費してしまうことにつながりますよね。
今回は、貴重な資源である「古紙」の処理についてゴミではなくリサイクルという形を選択できるよう、リサイクルのメリットや流れをお伝えしたいと思います。
紙のリサイクルによるメリット |
①環境保全
先述したように、紙は木から抽出される木材パルプを原料としているので、古紙を資源として再利用することで森林の伐採を減らし森林資源の保護につながります。森林が保全されると二酸化炭素などの温室効果ガスの削減にもつながりますよね。
②エネルギーの節約
木材から紙を作ろうと思うと、多くの熱や電気などのエネルギーを必要とします。古紙をリサイクルする方が工程が少なくて済むため、エネルギーの節約につながります。
③廃棄物削減・廃棄物処理のコスト削減
紙をリサイクルに出すことで可燃ゴミが減り、廃棄物を処理するコストも抑えることができます。
紙ゴミの種類・なにに生まれ変わるのか |
家庭で出る古紙にはいくつか種類があり、種類ごとに生まれ変わる製品が異なります。 そのため紙をリサイクルに出すには分別をきちんと行うことがとても大切ですね。それぞれの古紙がどんな製品に生まれ変わるのかご紹介したいと思います。
①新聞・ちらし
⇒新聞用紙やコピー用紙に。
ちらしは分ける地域もあるので自治体に要確認。
②雑誌・書籍
⇒菓子箱・雑誌・書籍・絵本・段ボール・封筒などに。
付録のビニールやシールはすべてはがしてリサイクルに。
③段ボール
⇒段ボールに。
ボール紙でできた紙箱は段ボールではなく「雑紙」に分類されるので要注意。粘着テープや伝票などすべてはがしてリサイクルに。
④雑紙
(①~③に入らないリサイクル可能な紙類。「ミックス古紙」「その他紙」と表記する地域も)
例)ちらし・パンフレット・コピー用紙・包装紙・紙袋・紙箱
⇒段ボール・紙箱・絵本などに。
ファイルやバインダー、ビニールなどの異物が混入していないか要注意。
⑤飲料用紙パック(内側が白いもののみ)
⇒トイレットペーパーやティッシュペーパーに。
洗って切り開き、乾かしてからリサイクルに。
※禁忌品
紙の中にはリサイクルできない「禁忌品」もあります。禁忌品を混ぜてしまうと、リサイクル工程で機械が故障するなどのトラブルにつながるので、注意しましょう。
【禁忌品参考】http://www.prpc.or.jp/wp-content/uploads/Prohibitive_materials.pdf
紙ゴミリサイクルの流れ |
①家庭や事業所
古紙排出⇒分別してリサイクルへ
②古紙問屋
古紙回収⇒計量し種類ごとに分別⇒重さを1トンに圧縮し製紙工場へ出荷(一部は国外へ輸出)
③製紙工場
パルパーと呼ばれる装置で1本1本の繊維に⇒抄紙機という紙を作る機械で脱水・シート状に形成⇒ロール状に巻き取ったり一定の大きさに裁断することで再生紙として製品化
④紙加工工場
製品化された再生紙は、紙加工工場で新聞紙やトイレットペーパーなどさまざまな紙製品に生まれ変わり、小売店で販売されて私たち消費者の手元に還ってきます。
まとめ |
紙をゴミではなくリサイクルとして出すこと、そしてリサイクルされた再生紙を選択すること。私たち消費者がこのサイクルを大切にすることが、環境や限りある資源を守ることにつながります。
【参考】 http://www.prpc.or.jp/recycle/waste_paper/
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