すべての選手を『happy』に!今後指導現場で求められる『プレイヤーセンタード』の考え方とは?
『厳しい練習を乗り越えた先に勝利が待っている』
『自分が若い頃の練習はこんなもんじゃなかった』
『時間をかけて、繰り返し練習することこそが力になるんだ』
指導現場に限らず、スポーツを経験してきた親からもよく聞かれるフレーズではないだろうか?
確かに、スポーツの世界は実力や経験の差がはっきりと結果に反映されることが少なくない。
そのギャップを埋め、プレイヤーに良い経験をさせたり、自信を与えたいという想いからコーチも日々試行錯誤している。
では、コーチの関わりや声かけによってプレイヤーが『幸福感を味わえているか?』という視点で考えてみてはどうだろう。
この記事では、選手を中心に据えた
『プレイヤーセンタード』
という考え方について紹介し『質の高い教育をみんなに』というSDGsの観点からもプレイヤーセンタードの考え方が適しているということ。
これからのスポーツ現場において、プレイヤーセンタードの考え方を取り入れていくことが有用であるということについて述べていきたいと思う。
『プレイヤーセンタード』という考え方
プレイヤーセンタードはどのような考え方なのか。また、今後持続可能な教育体制の構築とはどのようなものであるのかを考えてみたいと思う。
『プレイヤーセンタード』とは
プレイヤーセンタードとは
『さまざまな役割をもつ人たちが選手を中心に据えてプレイヤーの成長をサポートすること』
である。
実際の指導現場で行われている事例だと
- プレイヤーのニーズ(求めていること)の把握。
- 練習や試合で理解を図るための質問を行う。
- 個別に練習プランやサポートの内容を考える。
などがあげられる。
前述の考え方とは逆に、コーチの構想に沿った、いわゆる『型にはめた指導』はコーチセンタードといい、チームやプレイヤーが行う行為はほとんどの場合がコーチの意思決定によるものとなる(決してコーチセンタードの考え方を否定するわけではない)
異なる2つの考え方を紹介したが、皆さんはどちらの指導法で学びたいだろうか。
『プレイヤーセンタード』の考え方はSDGsの目標4の達成に繋げることも
今後のスポーツコーチングをSDGsの視点からもみてみよう。
SDGsの17の目標の1つとして『質の高い教育をみんなに』というゴールが設定されている。
さらに具体的なターゲットとして
「技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事および企業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる」
とある。
プレイヤーセンタードの考え方は、さまざまな役割をもった人たちがプレイヤーを支えるかたちで成立する。
プレイヤー側の視点に立つとするならば『支えられる』実感と『感謝の気持ち』を感じやすい環境に身を置いて選手時代を過ごすことができるだろう。
冒頭でも述べたが、過去の経験をプレイヤー求めるコーチが現時点でも存在するということであれば、環境次第で指導者の考え方をブラッシュアップさせることにもつながるのではないだろうか?
これから求められるスポーツコーチングとは?
以上を踏まえて、今後求められるスポーツコーチングについて私の考えも含めて述べていきたいと思う。
科学的根拠に基づいた教育を受けた指導者(コーチ)の育成
以前に比べ、スポーツは技術的にも、科学的にも大きな進歩を遂げてきており、その発展は現在も続いている。
その科学的な知識をもつコーチが育成される環境とその知識がブラッシュアップできる環境を整えていく必要がある(組織によっては既に構築しているところもある)
プレイヤーを支えるための十分な知識と実践力を培ったコーチが今後増えてくれることを期待したい。
ステークホルダーとの良好な関係づくり
ここで述べるステークホルダーとは
『チームや個人に直接的・間接的な利害関係を有する者』
のことを指す。
具体的にはトレーナーや保護者、記者などがあげられる。
コーチはチームや個人に関わる人たちとの良好なコミュニケーションをとる能力も求められる。
ステークホルダーからもらう意見や質問を全て跳ね除けるのではなく、選手にとって最善な選択肢となるよう取捨選択し、選手のためであれば時として強く意見することもできなければならないと思う。
まとめになるが、今後求められるコーチ像は
『プレイヤーが如何にHappyな選手人生を送れるか?』
を常に考えなければいけない存在なのかもしれない。
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