どうして沖縄県は貧困なのか?
沖縄県の貧困問題について今回は考えます。
なぜこのテーマにしたのかというと、私自身が沖縄県出身の沖縄県大好きな人間だからです。
実際に、沖縄県でいまも生活をしている当事者としては、貧困を感じる部分ってあまりないように感じます。
でも、これはきっと貧困生活が当たり前になっていて、よくも悪くもこの状況を県民が受け入れてしまっているということもあると思います。
沖縄は全国と比べて、どれくらい貧困なのか
厚生労働省の「平成28年 国民生活基礎調査」によると、日本全体で7人に1人の子供が貧困と発表されていますが、顕著なのは沖縄県です。
内閣府が調査した指標によると、全国の子供の相対的貧困率が13.5%であるのに対し、沖縄県の場合は29.9%で、倍に近い数字で深刻な状況といえます。
1人あたりの県民所得は全国最下位で、母子世帯の割合は全国で最も高いです。
沖縄県の貧困率は全体的に高いのですが、生活コストは割高であることが原因の一つとされています。沖縄県は車社会なので、免許が取れる年齢になると1人一台車を持つことが当たり前になっています。
実際、高校卒業したら専門学校や大学いくために足が必要なので、中古車の車を購入する友達が多かったです。
私は沖縄県外に進学したときに、自転車の多さに驚きました。沖縄県は車社会で、自転車に乗っている人はほとんどいないので、自転車生活がものすごく楽しかった思い出です。
また満員電車というものを初体験したときは「こんな怖い乗り物初めて見た」「学校や会社に行く前にこんな辛い思いをしないといけないの」「お金はかかるけど沖縄の車生活が良い」とカルチャーショックを受けたことを覚えています。
沖縄県の生活は、夫婦2人分の車の維持費や、住居費の高さによって、家計が圧迫されているのは大きな原因です。
自分1人生活するだけでいっぱいいっぱいの状況だから、経済的に困窮した児童が多くなるのは容易に想像できます。
沖縄県の高校進学率は97.5%と全国最下位、大学進学率も40.8%と全国で最下位です。
こんなにも最下位が増えると、悲しくなりますね。
学歴的な問題も収入への大きな影響となっています。
つまり、貧困が世代を超えて連鎖し、更なる貧困を生み出していることがわかります。
青い海、誇れる文化も多く、リゾート観光地として愛され注目されている沖縄県ですが、住んでいる私たちはたくさんの問題を抱えています。
私の生まれ育った沖縄県が、もっと子供たちの笑顔あふれる島にしたいから、自分にできることはなんだろうと、考え続けていきます。
低所得とはいっても、今は副業も推奨されている時代。
自分ができることははやり忙しい中でも勉強して、自分の存在価値をあげることだと個人的には考えています。
職場からのお給料が足りなければ、文句を言ってお酒で紛らわせるのではなく「仕方ない」で終わらさずに「じゃぁ、どうしたらもっと生活がよくなるのか」を考えて思考停止させない、向上心が大切なのではないでしょうか。
もちろん、仕事と子育てと家事の両立で、毎日を生きるので精一杯なのは私も痛いほどわかります。沖縄県のお父さん、お母さん子育て頑張ってくれてありがとう。でも、諦めないで。
全国で最も飲み屋が多い沖縄県
低所得、貧困と言われている沖縄県は、全国で最も飲み屋が多い県でもあります。これは全国平均の2.5倍。
つまり「お金は無いのに、飲みに行く人が多い」ということです。結婚した後も、配偶者が夜な夜な飲み歩いていてはそれは、夫婦喧嘩も絶えませんよね。飲食代と代行・タクシー料金、そんなお金があれば子供に使って欲しい。
そんな声が聞こえてくる気がします。
こうして、夫婦仲にも歪みが生じて、シングルマザー・ファザーが増えていくことにも繋がります。全ては連鎖していて、深い問題です。
このような連鎖をどうしたら止められるのか、やっぱり一人一人の自覚を持つべきではないかと、いち沖縄県民として痛感しました。
国や、自治体がさまざまな計画を練ってくれていますが、一番大切なのは沖縄県民がこの現状を受け止めて、しっかり考えて、自分にできることをもっと真剣に考えることが必要です。
参考ページ
・内閣府 沖縄の子供の貧困対策に向けた取り組み
https://www8.cao.go.jp/okinawa/3/kodomo-hinkon/okinawakodomo.html
・厚生労働省 平成28年 国民生活基礎調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/index.html
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